金曜日

草津温泉の入浴剤で虚偽表示、公取委が4社に排除命令

草津温泉(群馬県)の温泉成分を粉末状にした「湯の花」が原料であるかのように虚偽表示して入浴剤を販売したとして、公正取引委員会は14日、地元の土産物販売会社など4社に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める排除命令を出した。

 実際の原料は原油から取り出した硫黄だった。虚偽表示の商品は草津温泉で販売されていた「湯の花」の約60%に及ぶ。入浴剤の表示を巡り、公取委が排除命令を出すのは初めて。

 命令を受けたのは湯本物産、ホテル一井、笹乃屋、さつき物産。公取委によると、各社は温泉の小売店で入浴剤を販売したが、実際は原油から取り出した硫黄に炭酸カルシウムを混ぜたものなのに、包装袋に「草津温泉天然湯の花 純度100%」などと表示した。

 湯の花を産出する源泉は草津町が管理し供給量が限られる。各社は公取委に「需要は高いのに入手しにくく虚偽表示をしてしまった」などと説明。すでに販売を中止したが、古いものでは1988年ごろから虚偽表示が続いていたという。 (22:08)

日本経済新聞 - 2006/12/15