ホテル玉之湯(長野県松本あさま温泉)
温泉で長野県松本の奥座敷とよばれる松本あさま温泉は、松本城がある市街から車で10分ほどの所にある。
温泉街中心部に立つこの宿は、設計段階から車いす利用者2人が参加し、今年4月にリニューアル、大家族用のバリアフリー(BF)ルームなどを新設した。
「設備が整っていれば、お客様も従業員も障害のことをあまり意識せず、自然なおもてなしができると思う。『必要なサービスをさりげなく』がモットーです」と社長の山崎良弘さん。
6階建ての館内の床はほぼ平ら。3、4、5階に計7室のBFルームがあり、車いす利用者対応のシャワー式トイレや洗面所を備えている。
5階にはBF対応の貸し切り風呂が2つある。「はるの湯」(1時間800円。車いす利用者は無料)は、車いすで乗り移りやすい高さの畳敷きの脱衣所と洗い場、湯舟がひと続きになっている。介助もしやすいと好評だ。展望露天風呂「南天(みなみてん)ノ湯」(無料)も湯舟わきまで車いすで移動でき、広い洗い場や湯舟の中の踏み台など、使いやすい配慮がされている。松本市街や北アルプスの山並みなど、眺めもいい。
宿では、宿泊客が一体となって合唱する車坐コンサートを年間300日ほど開催。また、夕食のそばを山崎社長が手打ちするなど、旅の思い出となる“人のふれあい”を大切に考えている。
市街には、松本城のほかにレトロな旧開智学校などもある。(文/中元千恵子)
旅ゅーん! - 2006/11/14
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