土曜日

レトロなバスで素顔の日光に出会う

JR新宿駅と東武日光駅を結ぶ特急列車の相互直通運転で、都心からぐんと行きやすくなった日光。今年の冬の日光は、日光二荒山神社の巫女(みこ)の舞「八乙女神楽」や旧日光田母沢御用邸の「三階御展望室」などの特別公開が話題を呼んでいる。地元では、こうした期間限定公開スポットをレトロ風外観のバスで巡る一日ツアーも実施中だ。薄く雪化粧した日光の社寺と自然はさながら墨絵の世界。荘厳な雰囲気が漂う冬の日光は、ひとあし遅い初詣にもいい。
冬の日光の街を走るエンジ色のボンネットバス。道行く人が振り返るこのバスは今年の冬の日光観光の“目玉”。このバスを利用する一日ツアー「レトロバスで行く!冬の日光周遊号」が、人気を集めているのだ。
担当しているJR東日本大宮支社営業部の鳥海亮さんは、「車内は内装に木を使ったレトロ風。立ち寄る場所は、この冬限定の特別公開のスポットが中心で、通常の観光とはひと味違う日光が楽しめるんです」という。
まず訪れるのが世界遺産にも登録されている日光を代表する古社・日光二荒山神社。「八乙女」と呼ばれる巫女2人が奉納の舞をする「八乙女神楽」を特別参拝。「八乙女」とは明治時代まで、地元の8軒の家から世襲制で巫女を出したことからこう呼ばれるという。このほか、神職による案内や境内にわく日光の名水「二荒霊泉」を使った抹茶などもいただける。
同神社権禰宜(ねぎ)の福田有宏さんは、「ご案内の際は、日光の歴史や参拝のお作法、『八乙女』の由来などをお話しします。日光二荒山神社は山岳信仰(修験道)の中心地。境内には日光連山も含まれて全国でも伊勢神宮(三重県伊勢市)についで面積が大きいと話すと皆さん驚かれますよ」。
サンケイスポーツ - 2006/1/6

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