ありがとう神岡鉄道 廃線前最後の日曜にぎわう 全国から乗客
今月三十日に廃線となる神岡鉄道では二十六日、最後の日曜日とあって、同鉄道が結ぶ富山市の猪谷駅や岐阜県飛騨市の奥飛騨温泉口駅に全国各地から大勢の乗客や鉄道ファンが訪れた。訪れた人たちは車窓から眺める晩秋の神通峡の景色を楽しみ、車両を写真に収めて別れを惜しんだ。
平日の約二倍となる九百九十六人の乗客があった二十五日に続き、二十六日も猪谷駅には早朝から大勢の人がホームに列をつくった。ホームには「ありがとう二十二年間 さようなら神岡鉄道」などと書かれた横断幕が飾られた。午前十一時二十六分同駅発の列車には、定員の二百人を超える約三百人が並んだため、ダイヤにない「タイムリー列車」を増発する一幕もあった。
猪谷駅と奥飛騨温泉口駅では、「ラストサンデー感謝イベント・ありがとう神岡鉄道」が行われた。奥飛騨温泉口駅では車掌の帽子など貴重な品々を扱うオークションやコンサートが開かれたほか、絵はがきやしおりなどのグッズが人気を集めた。
妻、孫と乗車した富山市堀川町、水野博之さん(61)は「情緒あふれる景観が心に残った。地元の鉄道がなくなると寂しい」と話した。三十日には、お別れ式や最終列車出発・到着式が行われる。
富山新聞 - 2006/11/27
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