きらびやかな面長美人 300年前のひな人形 四万温泉
温泉で中之条町の四万温泉にある創業500年の老舗旅館「四万たむら」で、江戸時代中期の享保年間から代々伝わるひな飾りが展示され、宿泊客の目を楽しませている。
ひな飾りは7段飾り。お内裏さまやおひなさまなど大小100体近くが並ぶ。同館には200体以上のひな人形が保存され、毎年100体前後を館内に並べている。
同館によると、300年近く前の享保年間のひな人形は、顔の形が面長で目が細く、口を少し開いた特徴があり、能面に似た貴人のような顔立ちをしているという。
中にはお面をかぶった2つの顔を持つ人形や、裸体の山姥(やまんば)など珍しい人形も。天保年間完成の重厚な入り母屋かやぶき屋根の入り口が美しい同館の雰囲気と調和し、宿泊客の人気を集めている。ひな飾りの展示は4月中旬まで。 (藤原哲也)
東京新聞 - 2007/3/7