=旅ナビ=静岡・西伊豆 四季を通じて1万鉢の観賞が可能な「ランの殿堂」
温泉で駿河湾が望める静岡県は西伊豆。堂ケ島には園芸愛好家はもちろん、ふだんはあまり花に関心のない人も思わず目を見張る「らんの里堂ケ島」がある。カトレア、コチョウランなど1万鉢が咲き乱れる館内はまさに美の極致。
一方、修善寺では「天城流湯治法」なる健康法が静かなブームをよんでいる。体験ツアーも好評。伊豆は癒やしの里でもある。(白石 治)
「らんの里堂ケ島」は、西伊豆海岸の景勝地、堂ケ島の小高い丘にある。近くにはつり橋や展望デッキから駿河湾が眺望できるすばらしいロケーションだ。
館内に入ってビックリ。なんと「蘭のしだれ桜」がドーンと正面にそびえている。それにしてもランと桜…どう結びつけたのか。係員の山本浩達さん(49)が説明してくれた。
「タイ産のラン“デンファレ”を、桜の枝に水コケで軽くしばって育成しています」
しだれ桜は高さ6メートル、幹の直径は39センチある。「ピンクのデンファレを1000株1万5000輪使用しています」
施設全体では原種・交配種をあわせ約400属8400種を保有。オールシーズン1万鉢が鑑賞できる。内訳はカトレア100株=200輪、デンファレ250株=2500輪、ミディコチョウラン200株=2000輪、大輪コチョウラン60株=600輪、オンシジューム100株=5000輪…とまさに堂々たる「ランの殿堂」だ。
記者はこれまで何度かコチョウランを育てたことがある。いや、正確には育てようとしたのだが、ことごとく失敗した。素人にもちゃんと育てられる秘訣(ひけつ)はないのか。
「ランの種類にもよりますが、温度は15度前後。直射日光はダメ」「一般に水のやりすぎで根腐れするケースが多いですね。鉢の表面は乾いていても底はぬれている。“過保護”は禁物です」
施設内はコチョウラン専門の館があり、愛好家にはまさに垂ぜんの的だ。
スポーツニッポン大阪 - 2007/3/7