土曜日

露天風呂やサウナ完備 浜松・あらたまの湯しゅん工式


 浜松市が同市四大地に建設していた初の市営温泉施設「あらたまの湯」が完成し、二十二日、市や地元の関係者ら約百二十人が出席してしゅん工式が開かれた。露天風呂やサウナなどを備えた浴室、食堂、売店・物産店などから成る地域観光振興施設で、四月一日にオープンする。

 合併に伴い旧浜北市の事業を新浜松市が引き継ぎ、施設整備を進めてきた。県立森林公園やフルーツパークに近く、森林浴と癒やしをテーマとしている。総事業費は約十一億五千万円。

 建物は鉄筋コンクリート一部鉄骨・木造の平屋で、総床面積二千七十平方メートル。内部は地元産のスギやヒノキをふんだんに使い、和風の趣。泉温は三五・五度でゆう出量は毎分一〇九リットル。泉質は「美人の湯」といわれるナトリウム炭酸水素塩泉で、痛風や糖尿病、肝疾患などに効果があるという。

 浴槽棟は「森林の湯」と「石庭の湯」の二カ所に分かれ、それぞれ露天風呂やサウナ、内湯などを備え、一週間ごとに男女で入れ替える。管理休憩棟は七十畳の和室があり、会席料理のほか軽食を提供する。

 物産店やプリペイドカードによる温泉スタンド(1リットル1円)、足湯などもある。運営はヤタローなどが共同で設立した「浜松SKあらたまの湯グループ」が指定管理者としてあたる。利用料は、入浴一回につき大人六百円、七十歳以上のお年寄りや子どもは三百円。同施設建設では、市浜北総合事務所商工課長補佐として事業に尽力していた鈴木重光さん=当時(55)、浜松市貴布祢=が二月下旬、オープンを見ることなく病気で逝去。最期まで完成に情熱を傾け続けた姿勢が、人々の心をうった。

中日新聞 - 2007/3/23

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